野狐禅の歌詞と叫びに何度僕は救われたのだろう
野狐禅(やこぜん)とは1999年に結成されて2009年に解散というたった10年の活動ながら、僕を何度も救ってくれたフォークバンドだ。竹原ピストルと濱埜宏哉の2人組。
ボーカル&ギターの竹原ピストルは現在も精力的にソロで活動していて、松本人志監督の映画にも出ていたりするから、見たことがある、聴いたことがあるという人も実は多いかもしれない。
でも、知り合いに好きなバンドについて聴かれて「野狐禅」と答えても、たいていの人は知らない。
「え、何?薬膳?」という具合。
あ、どうもparu@自由人と申します。そんなに自由ではないです。
野狐禅。
もう解散してしまったバンドだけれど、とにかく聴いてほしいのです。
とりあえず僕のご託はいいから一度聴いてほしい。
自殺志願者が線路に飛び込むスピード
これが野狐禅のデビューシングル。
なめくじみたいに!
東京紅葉
とりあえずサビまで聴いてほしい。そしたら絶対に好きになる。
「お好み焼き2つ」の意味がわかる人はきっと野狐禅にハマる素質がある。
ぐるぐる
遺影!遺影!
カモメ
ちなみに「東京紅葉」「カモメ」「ぐるぐる」のPVには俳優の寺島進が主演している。
拝啓、絶望殿
僕、誓う、僕もう負けない!
東京マシンガン
ほかにもまだまだまだまだ…おすすめしたい曲はあるのだけど、一言だけいうなら「ハマらない人」は多いと思います。
オトコくさいというか、辛気くさいというか。
でも、好きな人にはたまらない。とんでもなく救われる。もうそれは人生の一部になるような、野狐禅というバンドがこれまでのダメな僕、今のダメな僕、そしてこれからもずっとダメかもしれない僕を助けてくれる、いや少しだけでも「マシ」だと思わせてくれる、
歌詞もメロディも叫びもギターもハーモニカもピアノの音色もすべてが切なく心にグサグサと刺さる。(カラオケでも野狐禅を歌いたくなるのだけど、実際に謳って見ると、けっこう友達にはポカーンとされます、はい)
野狐禅の曲には、死ぬ前に聴くべき…これは一生に一度という意味じゃなくて、リアルにもう生きていくのがツラいと思う前に聴いてほしい曲がたくさんある。
絶望と一緒にいる全ての人に。
よくファンの間では「なんで解散しちゃったんだ」「このバンドが売れないなんておかしい」という声も聞こえるけど、僕は解散したからこそ、なんというか僕らとそして野狐禅が抱えていた「絶望」がもう現在進行形ではなくて、すでに過去のものになっているんだと思えるんだと思う。今でもバンドが続いていて、ずっとこんな歌を歌われたら息苦しい。これからは前を向いて歩いていっていいんだ、と思わせてくれている気がする。
(とはいいつつ、再結成してくれるなら、それはそれでうれしいのだけど)
野狐禅の2人だって、新しい道を進んでいる。
ツラい過去や現在に嫌気がさしたら、どっぷりと絶望と過ごしてみたらいい。するとなぜだかきっと未来は明るいんだと思えてきて、そしてまた生きてゆける。
野狐禅っていう、クソみたいに素晴らしいバンドの曲を聴くと、そんな気持ちになれる。